Effect of Changes in Biochemical Properties of Myofibrillar Proteins during Heat-drying on Texture of Dried Meat

1991 
乾燥肉のテクスチャーと筋肉蛋白質の変化の関係を調べ,以下の結果を得た.(1) 市販の乾燥肉の各種溶液に対する可溶化率を測定したところ,硬いテクスチャーを有する乾燥肉ほど筋肉蛋白質の変性が進行し,蛋白質分子間の絡み合いか,または結合が生じていると思われた.(2) 加熱乾燥中の筋肉蛋白質の各種生化学的性質の経時的な変化を調べたところ,ミオシン分子の変性と肉の硬さの増加が対応していた.(3) 加熱・乾燥中の筋肉蛋白質の各種生化学的性質の経時的な変化は一次反応に従って進行した.これは,MF蛋白質の加熱変性の場合と同様の変性様式であり,スライス肉の加熱・乾燥とMF蛋白質の加熱変性は同様の解析が可能であった.これらの変化の速度は,Ca-ATPaseの失活速度>KT溶液に対する可溶化率の低下速度>水分の減少速度であり,加熱・乾燥によってまず主にミオシンが変性し,次に,水分の減少が起こることが示された.以上の結果より,水分は十分に減少するものの,加熱・乾燥中の筋肉蛋白質の変性を極力防止して乾燥肉を製造すれば,そのテクスチャーは柔らかいものと推定した.
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