急性胆嚢炎を併発した“いわゆる胆嚢癌肉腫”の1例
2009
症例は79歳女性で,労作時の息切れと腹痛を主訴に近医受診となった.高度貧血を指摘され,同時に施行した腹部超音波検査にて胆嚢結石と胆嚢腫瘍が疑われ,当院消化器内科紹介となった.当院入院後に発熱,右季肋部痛が出現し,血液生化学検査上で炎症所見の上昇が出現,急性胆嚢炎を併発したと判断し抗菌薬の投与が開始された.各種画像検査で胆嚢と連続するように肝S4,5に約90mmの腫瘤像を認め,胆汁細胞診にて胆嚢癌が強く疑われた.胆嚢癌,急性胆嚢炎,肝浸潤あるいは肝膿瘍の診断にて手術を施行した.開腹所見では術前画像検査所見と同様に胆嚢と連続するように肝S4,5に約90mmの腫瘤を認め,肝S4a+5切除,胆嚢摘出術,肝外胆管切除,胆管空腸吻合術を施行した.最終病理組織学的検査では,腺癌と紡錘形腫瘍細胞が不規則に混在するいわゆる胆嚢癌肉腫と診断された.
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