A case of chronic hepatitis associated with chronic thyroiditis
1979
慢性甲状腺炎を合併したHBs抗原持続陽性の慢性肝炎例を報告する.症例は23歳の女性で,11歳時,甲状腺腫を指摘されたが放置.入院時,甲状腺腫をみとめたが肝脾は触知しなかった.主な検査成績では,GOT 156, GPT 186, ICG 15分停滞率16.5%, γ-グロブリンは1.86g/dl, RAテスト(+).甲状腺機能検査には異常なく,免疫学的には抗核抗体,抗平滑筋抗体,サイロイドテスト,マイクロソームテストが陽性で,免疫グロブリンではIgGの軽度増加とIgMの上昇がみられだ.HRs抗原は持続陽性でありた.腹腔鏡下肝生検では慢性肝炎活動型の組織所見を示し,甲状腺生検では慢性甲状腺炎と診断された.慢性甲状腺炎に合併する慢性の肝疾患については,その肝病変は甲状腺病変と同じく自己免疫学的な機序に基づくといわれ,肝甲状腺炎症候群という名称が提唱されているが,合併例の肝病変を考える場合ウイルス感染を念頭におくことも必要と思われる.
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