Multivariate Analyses Using Quantitative Method II of Annoyance Due to Tinnitus

1999 
耳鳴患者の耳鳴の気になり方におよぼす要因について, 定性データの判別分析を行う数量化理論II類を用いて検討した. 対象は標準耳鳴検査法1993を施行した一側性で1種類耳鳴の耳鳴患者91名とした.その結果, 耳鳴の気になり方には, 自覚的な耳鳴の大きさ, 年齢, 聴力レベルで表示されたラウドネス (HL), ピッチマッチ周波数, 耳鳴音の清濁, 耳鳴音の高低などが強い要因であった. 気になる方に影響する要因のカテゴリー内容は, 年齢では30歳代と40歳代, 耳鳴のラウドネス (HL) が25-50dB未満の軽度なもの, 耳鳴のラウドネス (SL) が15dB以上, 耳鳴音の清濁では濁っている, 自覚的な耳鳴の大きさが大きい, 耳鳴音の高低では低い音, ピッチマッチ周波数が4kHz以上の高調性の耳鳴であった. 一方気にならない方に影響していたのは, 自覚的な耳鳴の大きさが小さい, 耳鳴のラウドネス (HL) が25dB未満, ピッチマッチ周波数が250Hz以下の低音で同定された耳鳴, 検査音がノイズであった. 個々で耳鳴の気になり方が異なるのは, これらの要因が複雑に関係しているためと考えられた.
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    2
    References
    0
    Citations
    NaN
    KQI
    []