膵臓癌または胆嚢癌骨転移の疑いで用いたS-1/GEM 併用が著効,剖検にて胃癌術後23年の播種性骨髄癌症と診断された1例

2008 
症例は70 歳,女性で,主訴は体動時痛。1980 年46 歳時に胃癌(低分化腺癌)に対して胃切除術を施行され,StageIII B であった。2003 年11 月ごろから臀部に動作時疼痛が出現し,2004 年4 月に当院を受診した。CA19-9 18,625 U/mL,DUPAN-II 15,000 U/mL と上昇を認め,CT などの画像所見から膵臓癌または胆嚢癌の骨転移と考えた。performance status(PS)4 と全身状態は悪かったが,gemcitabine(GEM)+cisplatin(CDDP)を施行した。2クール後PS は2 に改善したが,CA19-9は上昇しておりS-1+GEMに変更したところCA19-9は低下し,PS も1 となった。CTでの骨病変の改善および骨シンチグラフィでのuptakeの減弱を認め経過良好であったが,2005年4月DIC の悪化から永眠された。剖検では播種性骨髄癌症であり,病理所見から切除23 年後に再発した胃癌による骨髄癌症と診断した。
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