Effect of a Behavior Analysis Intervention on the Frequency of Rest Room Falls

2011 
〔目的〕本研究は,介護老人保健施設に入居中の1名に対してトイレでの転倒頻度の減少を目標に行動分析学的な介入を行い,その効果について検討した.〔対象〕老人保健施設に入所中の69歳の男性とした.症例の既往は,多発性脳梗塞,腰椎椎間板ヘルニア,認知症であった.〔方法〕転倒が増加する前の期間をベースライン期,転倒が増加した期間を転倒増加期,介入を行うとともに動作中に不適切な行動が出現した回数を合わせて記録した期間を介入期,その後,記録を終了した期間をフォローアップ期とした.転倒増加期の状況に対して,適切な行動を行う援助となる環境の調整と行動が強化され易くする行動の結果の付与を行う介入を実施した.介入の効果について,各期間の転倒回数をχ 2独立性の検定により検討した.〔結果〕1ヶ月の転倒回数に換算した転倒頻度は,ベースライン期1.3回,転倒増加期7.5回,介入期0.7回,フォローアップ期1.1回であり,転倒増加期に比較して介入期で転倒は有意に減少し,介入期およびフォローアップ期ではベースライン期と有意な差がなかった.〔結語〕本症例がトイレで転倒する頻度の減少を目標に行った応用行動分析的介入は,有効なものと考えられた.
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