A case of classical polyarteritis nodosa diagnosed by myocardial biopsy

2002 
診断に際し苦慮した結果,心筋生検にて確定診断した結節性多発動脈炎(polyarteritis nodosa: PN)の1女児例を経験した.本症例は発熱・皮疹にて発症,白血球数・CRPの上昇を認めたが臨床症状・検査所見ともに非特異的でありステロイド薬にて一時的な抑制効果を得たものの,病態の把握は不可能であった.入院より40日後に労作時胸痛が出現.心電図にてST-Tの上昇と低電位,超音波にて心嚢液の貯留を, CK・CK-MB・アルドラーゼ・心筋トロポニンT・心室筋ミオシン軽鎖-I等の心筋由来の酵素と白血球数・CRP・AST・LDHの急上昇を認め,血管炎症候群とくに多発動脈炎を考え,その再燃による冠動脈障害および心膜炎,心筋障害と臨床診断した.診断確定のため心筋生検を行い,心筋筋線維への多核巨細胞の浸潤,心筋細胞の壊死を認め, PNの診断が確定した.診断確定により,また再燃時には胸痛の増悪, AST/LDH/CKの上昇が急速進行性であったため,治療の即効性を狙い血漿交換(PE)療法とシクロフォスファミド・パルス療法(IVCY)の併用療法を導入した.発症より血漿交換療法とシクロホスファミド・パルス併用療法の導入により炎症抑制に安定した効果を得て,最終的に後遺症として僧帽弁閉鎖不全症を遺したが,その後再燃なく6力年を経過し,ステロイド薬の減量維持に成功した.
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