Effects of microstructure on bendability of Al-Mg-Si alloys

2003 
近年,地球環境問題がクローズアップされ,世界規模で 様々な環境改善が展開されてきた。その一つとして地球温暖 化をもたらすCO2ガスの排出量を規制する動きがあり,自 動車メーカ各社は自動車の燃費低減に効果的な車体軽量化 に積極的に取り組んでいる。そして,軽量なアルミニウム ボディシート材がフード,フェンダ,トランクリッドなど の部品に多く使われるようになった。その中で,Al-Mg-Si 系合金板はプレス成形時にリューダース模様が出ないこと と塗装焼付時にベークハード性を有することなどからアウ タパネルに採用されるケースが多くなってきた。アウタパ ネルとインナパネルを一体化させるために,アウタパネル にヘム曲げ加工を施す必要があるが,Al-Mg-Si系合金は Al-Mg系合金に比べてヘム曲げ性が劣るため,その改善が 強く望まれている。これまで,佐賀らは結晶粒界上にMg2Si やSi相の析出物が数多く存在すると,曲げ特性が劣化する ことを報告した1),2)。また,過剰Si量が多いほど,合金の 耐力が高いほど曲げ特性が低下すると報告されている3),4)。 最近,浅野らは曲げ特性に及ぼすせん断帯と第2相粒子の影響 を報告した5)。しかし,曲げ割れの初期状態を観察した報告例 が少ないため,粒界割れ,粒内割れ,割れの起点と割れの伝播 などに関して依然として不明な点が多い。また,第2相粒子の 種類,サイズ,密度の影響について必ずしも明確になったとは 言えない。 そこで,本研究では,Al-Mg-Si系合金で固溶度の違うSiと Fe元素の添加量を変化させて第2相粒子の分散状態並びに添 加元素の固溶状態の相違が曲げ割れ形態に及ぼす影響を調査 し,そのメカニズムの解明を試みた。 2. 供試材の化学成分と実験方法
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