A case of tinea capitis with a couple of nodular lesions possibly resulting from topical application of tacrolimus

2004 
症例65歳女.頭部の〓痒に対し,近医にてステロイド,次いでタクロリムスを外用したが改善せず,次第に2ヵ所の隆起性病変を形成.pseudolymphomaを疑われ当科へ紹介された.経過観察中に鱗屑を伴ってきたことから皮膚真菌症を疑い諸検査を開始した.病変部の病理組織学的所見はケルスス禿瘡に合致する所見であった.頭部の病変部の鱗屑および生検組織からT.rubrumを分離同定した.また左踵部には足白癬が認められ,踵の鱗屑からもT.rubrumが分離された.〓痒以外には落屑や先行するgray patchの時期が明らかでなく,紅斑や発赤などの炎症所見が臨床的に認められなかったことより,ケルスス禿瘡としては非定型的な経過であると思われた.むしろ臨床症状は陰毛部の急性深在性白癬を思わせることから,自験例は両疾患が本質的に同一であることを裏付ける症例であると思われた.またこの両者を包括する概念として最近提唱された炎症性白癬のひとつとして自験例をとらえておくことが現時点では妥当と考えた.ステロイドに加えてタクロリムスの外用がどのような影響をもたらしたのか,今後の症例の蓄積とその検討が必要であると思われた.
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    0
    References
    1
    Citations
    NaN
    KQI
    []