水素をキャリアーガスとする熱伝導度検出器の相対感度 (第1報)無機ガスおよび炭化水素の相対モル感度

1963 
熱伝導度検出器によるガスクロマトグラフ定量法において,ピーク面積の補正に必要な各物質の相対感度は,ヘリウムまたは窒素をキャリアーガスとする測定値が多くの成分について求められているが,水素をキャリアーガスとする測定値としてはまだ信頼すべきデータが得られていない。本報は各物質についてこれを決定する目的で,まず代表的な低級炭化水素33成分および無機ガス6成分のn-ヘブタンを基準成分とする相対モル感度を精密に測定し,炭化水素分析および特にガス分析に必要な基礎資料を与えた。炭化水素各同族体では相対モル感度Rと分子量Mとの間に直線関係が成立し,n-パラフィン類およびα-オレフィン類については,正確なR-M1次実験式を作成した。特にn-パラフィン類では,ヘリウムをキャリアーガスとする場合と異なり,C1~C8においてR-M関係は完全に直線的である。また水素をキャリアーガスとする場合は, ヘリウムをキャリアーガスとする場合に比べて, 炭化水素のR - M 直線は原点より大きく偏位し,ピーク面積比を重量比率で表わす近似定量法を適用すると,定量誤差がかなり大きくなることを認めた。
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    0
    References
    2
    Citations
    NaN
    KQI
    []