STUDY OF PATIENTS EXHIBITING VERTIGO WITH A HISTORY OF CEREBRAL INFARCTION WHO COULD NOT BE DIAGNOSED

1998 
聴力検査, 前庭機能検査, 及びMRIで, 診断不能とされた脳梗塞の既往をもつめまい症例17例を, 診断的治療による経過を含めて検討し, その臨床的特徴を明らかにし, その病態について考察を加えた.臨床的特徴は以下のごとくであった.1) めまいは, 一過性かつ反復性で, 回転性ないし浮動性で, 自発性に, あるいは体動時に起きる.2) 蝸牛症状が存在しても, めまいに随伴し消長するといったものではない.3) 眼振検査で, 一過性の中枢前庭障害を示唆する眼振所見が得られることがある.4) Caloric test で, DP が得られることがある.5) オージオグラム上, 両側ほぼ同等の低音部の低下が認められる.以上の臨床的特徴をもつ症例の病態として, 椎骨脳底動脈系の循環障害が考えられた.
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