アトピー性皮膚炎患者の血清中sCD 54(sICAM-1)及びsCD 30濃度

2000 
成人型アトピー性皮膚炎の中等度から重症の患者に対し,塩酸アゼラスチンを連日1回夕食後に2mg内服し,臨床的効果と血清中の可溶性ICAM-1(sCD 54)とCD 30濃度変化について検討した。本治療により,そう痒感及び湿疹性病変は改善し,それに伴い血清中sCD 54濃度は低下した。血清中可溶性CD 30(sCD 30)値は,治療開始前に各症例毎でばらつきがあり,臨床的重症度と相関せず,血清IgE値とも相関しなかった。又,治療中,血清中sCD 30値の変化と臨床症状の改善度とも相関しなかった。これらの結果より,血清中sCD 54は,アトピー性皮膚炎の活動性の指標となり得るが,血清中sCD 30はアトピー性皮膚炎にどのような意義を持つか不明で,今後の更なる研究課題と考えられた。
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