部分リン酸化ポリビニルアルコール-Ni (II) 錯体の難燃性

1984 
種々の二価金属イオンと高リン酸化ポリビニルアルコール (以下phos. PVAと略す) による高分子金属錯体を合成し, TGA (熱重量分析) と, DTA (示差熱分析) の測定を行った. これらの錯体フィルムの700℃における残存量は, Ni (II) >Zn (II) >Co (II) >Cu (II) >Mn (II) の順になった. 中でも, Ni (II) -phos. PVA錯体系は, 1000℃で, 73.8%という最も商い残存量を示した. この結果は, Lyonsが以前報告した, リン酸→メタリン酸→ポリメタリン酸と順次反応するメカニズムと同様の反応が, 進行していると考えられる. この過程でmetalが関与し, PVAの炭化を促進しているものと思われる. 更に, Metal-phos. PVA錯体で処理した綿布のミクロバーナーによる45度傾斜の燃焼試験を行い, Ni (II) -phos. PVAで処理した綿布が, 難燃性を示した.
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