Thermal and Mechanical Properties of Poly(diisopropyl fumarate) Blends with Various Polymers.

1997 
低屈曲性構造を有するポリフマル酸ジエステル (PDiPF) の特性を, ロール試験機を用いた加工性およびその他のポリマーとのポリマーブレンド物の熱的・機械的性質面から検討した. その結果, PDiPFはその構造のため十分な可塑化状態には至らず, 190℃での加工により主鎖切断に伴う分子量低下やロール回転方向に平行の配向性を示した. また, PDiPFの動的弾性率E″は, 200℃まで109dyn/cm2と高い値を保持し, その他のポリマーとのブレンド物においてもポリメタクリル酸メチル (PMMA), メタクリル酸メチル-ブタジエンースチレン共重合体 (MBS), ポリ塩化ビニル (PVC), アクリロニトリルーブタジエンースチレン共重合体 (ABS) の系では, 1: 1組成において高温でのE'値の低下抑制効果が見られた. 他方, ポリスチレン (PS), アクリロニトリルースチレン共重合体 (AS), 高密度ポリエチレン (PE (H)), ポリプロピレン (PP) との系ではその効果は見られず, 熱的挙動に関してポリマー間の相溶性に差が見られた. 引張試験では, PDiPFは脆性破壊を示し, ブレンド物においてもポリマー種によって差はあるが, 引張強度, 伸びとも低いものとなった.
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