A Fish bone which penetrated the small intestine from a meckel diverticulum

2012 
症例は34歳の男性で,飲食店で揚げたカレイを摂食した翌日から右下腹部痛が出現した.2日後に近医受診し,虫垂炎疑いで当センター紹介となった.腹部超音波と腹部単純CTで小腸内に線状の異物を認め,腸管壁を穿通していると診断し緊急手術を施行した.回盲部末端から口側約30cmの部位にメッケル憩室を認め,同部位から魚骨が上行結腸の結腸垂に穿通していた.メッケル憩室を含めた小腸切除術を施行した.メッケル憩室の多くは無症状に経過し,一部が穿孔などの合併症により偶然発見される比較的まれな疾患である.また消化管異物はしばしばみられるが,誤飲された異物が消化管穿孔を起こすのは1%以下と報告されている.今回,魚骨によりメッケル憩室穿通を来した極めてまれな症例を経験したので,文献的考察を加え報告する.
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