ジ-O-カルボキシメチル-β-シクロデキストリンの合成と反応

2004 
ナノ構造構築のための構成要素となるβ-シクロデキストリンの二置換体の簡便な合成を行った. 官能基としてカルボキシル基を導入するため, β-シクロデキストリンのヒドロキシル基を部分的にカルボキシメチルエーテル化 (CM化) することを試みた. 通常のCM化の方法である水酸化ナトリウム水溶液とクロロ酢酸を用いる方法では二置換体を得ることが難しいことを明らかにした. 塩基として水酸化カリウムを用いると容易に反応が起こって, 目的とする二置換体が得られた. また, CM化の試薬としてプロモ酢酸を用いると反応時間が短縮できることも見いだした. さらに, ジメチルホルムアミド溶媒中の水素化ナトリウムとクロロ酢酸メチルを用いると, 反応中に脱メチル化が同時に起こって, CM化が進行することがわかった. 逆相クロマトグラフィーで分取したジ-O-カルボキシメチル-β-シクロデキストリンを, ヘキサメチレンジアミンと重縮合することによって, 分子量1万程度のポリエステルを得た.
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