Intracytoplasmic lumina of urothelial carcinoma in urine cytology

2009 
目的 : 尿路上皮癌細胞における細胞質内小腺腔 (intracytoplasmic lumina : 以下 ICL) を検索し, その診断的意義について検討した.方法 : 組織学的に初発膀胱尿路上皮癌と診断された 63 例と非腫瘍性病変 22 例を対象とし, 組織診検体とそれらに対応する尿細胞診検体における ICL を検索した. ICL としては, Papanicolaou 染色でも同定が容易な内腔に分泌物を認める A 型 ICL のみを検討の対象とした. 細胞診検体では 2 個以上/標本を, 組織診検体では 2 個以上/対物 40 倍視野の出現を ICL 陽性とした.成績 : 尿路上皮癌症例においては, 尿細胞診検体の 25.4% (16/63), 組織診検体の 27.0% (17/63) で ICL 陽性であった. 非腫瘍性病変症例においては, 組織診検体の 4.5% (1/22) に ICL 陽性であったが, 細胞診検体では ICL は認められなかった (0/22). 癌症例では高異型度の尿路上皮癌における尿細胞診検体の ICL の出現率は 44.4% (12/27), 低異型度の尿路上皮癌では 11.1% (4/36) であった. 尿細胞診検体で ICL は非腫瘍性病変症例より尿路上皮癌症例に有意に多く出現し, また低異型度の尿路上皮癌より高異型度の尿路上皮癌に有意に出現率が高かった.結論 : A 型 ICL は, 尿路上皮癌の判定に寄与しうる指標と考えられた.
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