A CASE OF SYNCHRONOUS DOUBLE CANCER OF THE ILEUM AND RETUM

2005 
症例は87歳の女性で,下血で当院に紹介受診となった.下部消化器内視鏡では,肛門縁より7cmの直腸に約5cmの全周性の2型の腫瘍を認め,生検でGroup Vで直腸癌の診断となった.手術は低位前方切除が行われたが,術中小腸を検索すると回盲部付近の回腸の隆起性病変を触れ,あらためて注腸造影を確認すると同部と一致する場所に0-IIa様の病変が描出されていた.悪性の可能性も否定できないため,回盲部切除を追加した.病理では直腸はmoderately differenciated adenocarcinoma Type 2 ss INF βly1 v0 n0, 回腸はwell differenciated adenocarcinoma Type 0-Is sm2 INF βly0 v0であった.術後縫合不全をおこし第199病日に退院した.現在特に再発はない.とくに,空回腸大腸同時性重複癌はまれで本邦で12例である.本症例では幸運にも早期の段階で発見され根治切除が行われたが,術前術中は小腸癌の合併も留意した対策をとらなければならない.
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