《非小細胞肺癌の治療の実際》 EGFR 遺伝子変異からみた治療戦略

2012 
EGFR-TKI は,EGFR 遺伝子変異陽性症例における一次治療の標準療法の一つである.EGFR-TKI とプラチナ製剤併用療法は,どちらを先に使用するかではなく,両者を確実に使い切ることが重要である.「肺癌診療ガイドライン」における 2010 年版から 2012 年版への 1 つ目の変更点として,診療樹形図の最初の分岐点に組織型が配置され,EGFR 遺伝子変異検査の推奨は非扁平上皮癌に限定されるようになった.2 つ目の変更点として,一次治療の erlotinib が PS 0-1 かつ 75 歳未満の症例,または PS 2 の症例に限定されるものの,ガイドラインで推奨されるようになった.現在解明されている EGFR-TKI 耐性機序は,主に標的部位の二次変異による耐性化と側副経路の活性化による耐性化の 2 通りである.今後,獲得耐性機序の解明がさらに進むことにより,EGFR-TKI を用いたさまざまな治療選択肢の確立に期待がもてる.
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