Cystic Duct Remnant Cancer-A Case Report

2008 
胆嚢摘出後の遺残胆嚢管癌は報告が少なく, まれな疾患と考え報告する. 症例は70歳の男性で, 閉塞性黄疸, 胆管炎で発症した. CTではRouviere溝近傍に3.3cmの腫瘤を認め, 上部胆管への浸潤と上流側胆管の拡張を伴っていた. 胆道造影検査では, 上部胆管に右側有意の乳頭状陰影欠損を認め, CTで描出された腫瘍の進展による狭窄と考えた. 胆嚢管は描出されなかった. 患者は4年前に胆嚢摘出術を受けており, 腫瘤の位置および胆管内の発育形態から遺残胆嚢管癌と術前診断した. 減黄処置および門脈枝塞栓術後に, 肝右葉切除, 尾状葉切除, 十二指腸部分切除, 肝外胆管切除再建を行った. 切除標本上3.0cmの腫瘍が上部胆管へ浸潤していた.組織学的に腫瘍は高分化型管状腺癌であり, その中心に絹糸を認め, 遺残胆嚢管癌と最終診断した. 術後胃大彎リンパ節転移, 肺転移を来したが, それぞれ再発巣の切除を行い, 初回手術後2年9か月生存中である.
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