OVERLAPPING SYNDROME IN SJÖGREN'S SYNDROME

1976 
近年,膠原病間のoverlapping症候群が膠原病全体の病因究明に役立つ可能性を有する点から重要視されている.その中でもSjogren症候群はもつともoverlapしやすいものとしてその究明が急がれている.そこでわれわれはSjogren症候群のうち3年以上経過観察しえた40例について, Sjogren症候群の側からみて,膠原病がどのくらいoverlappingしているかについて主として臨床的に検討した.まず観察当初のSjogren症侯群40例の中, overlappingは慢性関節リウマチ13例,全身性エリテマトーデス11例,強皮症8例であり, overlappingのないSjogren症候群は僅か8例にすぎなかつた.ところが3年以上の経過観察の結果,慢性関節リウマチは13例から6例に,全身性エリテマトーデスは11例から2例に,明らかなoverlappingのないSjogren症候群は8例から24例に変更を余儀なくされた.このことはSjogren症候群の臨床症状が非常に多彩であることに起因していると考えられた.そこで明らかなoverlappingの認められないSjogren症候群24例の臨床症状を3年間を通して検討したところ,慢性関節リウマチ様症例7例,全身性エリテマトーデス様症例4例,強皮症様症例4例, MCTD様症例2例であり,始めからsicca syndrome aloneの症例は僅か7例であつた.すなわち,この一群の症例は他の膠原病にoverlapしたSjogren症候群と考えるより, Sjogren症候群の経過中に他の膠原病の症状を合併したものと考える方がより妥当であろう.以上のことから, Sjogren症候群は次の3型に分類することができよう. 1)他の膠原病とのoverlappingとして認められる症例, 2)経過中に他の膠原病様症状を呈する症例, 3) sicca syndrome単独症状に終始する症例.
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    0
    References
    0
    Citations
    NaN
    KQI
    []