An Aged Case Who Experienced Idiopathic Perforation of the Colon Twice.

2000 
特発性大腸穿孔は明らかな原因を認めずに大腸に穿孔をきたす比較的まれな疾患で, 予後不良といわれている. 今回, 82歳と84歳で2度にわたり特発性大腸穿孔を発症し, 救命しえた症例を経験したので報告する. 症例は84歳の女性で, 82歳時に特発性大腸穿孔にてHartmann手術を施行されている. 腹痛を主訴に近医より汎発性腹膜炎の診断にて当院に搬送された. 入院時78/48mmHgと血圧の低下を認めた. 腹部単純X線, CT検査にて腹腔内遊離ガス像を認め, 消化管穿孔の診断にて緊急手術となった. 人工肛門の口側8cmの部位に長径3cmの穿孔を認めたため, 穿孔部を含めて結腸を切除し, 新たに人工肛門を増設した. 病理組織検査より特発性大腸穿孔と診断した. 術後43日目に軽快退院した. 高齢者の突然の腹痛では, 本症を念頭において, 早期診断と適切な早期治療を心がけることが重要である.
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