インクレチン関連薬の臨床データ:GLP-1受容体作動薬

2010 
GLP-1受容体作動薬(インクレチン・ミメティクス)のひとつであるエクセナチドは,欧米ではすでに1995年より発売され,糖尿病治療に効果をあげている.わが国では2010年にリラグルチドが厚生労働省の製造承認を受け,本稿執筆現在,発売間近の状態にある.いずれも十分な血糖降下作用と有意な体重減少作用をあわせもつ,理想的な抗糖尿病薬であるといえる.両薬剤に共通して,単独使用時は原則的に低血糖の出現を認めないが,使用初期の軽度の消化器症状を認めることがある.リラグルチドについては,さまざまな薬剤との広範囲の比較を行った試験(LEAD)が施行されており,いずれの試験でも対照薬と同等あるいは有意な血糖降下作用が示されている.また,両薬剤ともに,血圧や脂質に対する改善効果の報告もあり,心血管疾患リスクを低下させる薬剤となる可能性がある.
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