Molecular and genetic basis of sudden cardiac death

2006 
致死性不整脈症候群の一部には心筋イオンチャネルの遺伝子変異が同定されるが, それぞれの患者の臨床像 (表現型) は, 様々な修飾因子や環境因子の影響を受けるため, 時として遺伝子型と合致しないことがある, 我々は家族性の心房停止症例において, 心筋Na+チャネル遺伝子SCN5Aに重篤な機能異常を有する新たな変異L212Pを同定した.発端者の父親は変異キャリアでありながら正常心電図を示していた.コネキシン40 (C×40) は心房伝導を規定する因子の一つであるが, その発現量を規定する遺伝子多型を解析したところ, 発端者は父親からL212Pを, 母親からC×40多型を遺伝していることが判明した.C×40多型は単独では心電図異常をきたさないが, 心房に発現するイオンチャネルの機能を修飾する因子と推測される, 致死性不整脈の分子病態を解明するには, 今後C×40などの様々な修飾因子・調節因子の解析も必要になると考えられる.
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